お知らせ : 京都新聞

ここの化学科における女性研究者の存在について感じたことを書いてみようと思う。
まず、化学科における女性教授(日本で言うスタッフも含む)だが60人中7人。これは僕の出身大学の化学科ではほぼ0で有ったことに比べると驚くべき数字であろうか。*1他にも国立の研究所が併設されておりそこ所属の女性研究者はかなり多いような気がする。分野に拠るだろうが。
学生における女性の割合は研究室によって違いが大きいと思う(これも専攻分野もあるし、教授がゲ○で有ったりすることもある)ので今の研究室で見ると、全部で23人中(PD+学生)女性は5人つまり2割以上が女性である。但し、PDは0、男ばっかり。化学科全体で見ても女性のPDはまだ出会っていないのでその数は少ないと思われる。この原因については知らない。うちの女性たちに大学でたらどうすんの?と聞いても大体は就職するが返事であった。*2なぜか?の理由は問うていないので分からない。余計な詮索はまだ出来る段階では無いのでまたそのうちに。でも話してて思うのはみんな普通の子というか、特に最近よく喋るのはECなんだけどマジいい子。
託児所(幼稚園か?)は化学科のすぐ近くにあって今日初めて子供が遊んでるのを見た。そういう意味では子供を持つ人も働きやすい環境にあると思う。ただ、何時までとかは知らない。
で、重要なのはこちらはまずレディーファーストの文化であり、これは間違えてはいけないと思うのだけど、やはり性差*3というのを基本的に理解したうえのことであると思う。別に僕はフェミニストとかではないのを断っておく。僕の先輩に当たる人でこちらでPDしてる日本人女性と話をすることがあったが、彼女はそういう扱いをされるのが嫌だといっていた。対等で無いというのが理由らしいが*4、僕からするとそれをうまく利用するのも手なのになぁと思わずにはいられない。
今いる分野は触媒系に一応分類してもいいかもなのだが、僕の中で女性研究者の代表といえばキョウコタンであるんだけど、周りの女性が触媒回してるの見るとかっこいいと思わずにはいられない。よくこちらに来ている日本人男性がいうのはこちらに働きあるいは学びに来ている日本人女性は’男勝り’にうつるらしく、たまに’おしとやかな’日本人女性を見ると平気で「久しぶりに女らしい人を見た」とか言ってしまえる神経が僕には理解できない。*5いいじゃんか、かっこいいと思うよ。
ただ、現実問題として大学の教員を志望する場合、10年20年後に何処に住んでいるかなんて予想できない。*6最近では任期制の職も増えてきているのでなお更だろう。そういう状況で家庭を持った場合の問題なんかは体力的にも金銭的にも大変だと思う。結構単身赴任の教授なんてのはざらにいるもんだとも思うし、実際そうだったし。
そうそう、こちらではロードバイクに乗った女性が多い。自転車の種類がそんなに無いのも原因かも。日本で乗る人が少ないのはママチャリで十分だからか。*7いずれにせよ、アメリカでさえアメリカ国内の女性は男性に比べいろんな面で不平等を強いられていると感じているのだ。いわんや日本をや、かもしれない。

  • [追記]

ちなみに、うちの研究室で今度弁護士になろうとしているDKにどうして針路変更しようと思ったのと聞いてみたら、「実験は好きなんだけどこの5年間で疲れた。」とのこと。
いや、もっともですね。

*1:うちの大学は他大学に比べ少ないとの批判があったのは確か。大学の平均値は調べていないので分からないが理系でも1割はいないのではないか。

*2:ただ、この場合の大学でたらは日本で言うところの博士の学位取った後の意味。graduateで配属されたら修士で終わることは除外されたか興味がなくなったかの意味。

*3:ここではあくまでも体力的になどの意味であり、決して能力的にではない。誤解なきよう。

*4:例えばドアを開けてもらうのも嫌らしい。てか日本の男女平等ってのは政治の政教分離と同じく行きすぎな面もある気がする。

*5:もしいい口説き文句だと思ってるならなんか気持ち悪いんだが、これを読んでいただいてる女性はどう思うのだろうか?

*6:別に大学に限ったことでは無いだろうけども

*7:http://www.powerscyclediary.com/archives/2005/02/post_39.html